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推しの子・真犯人は五反田泰志監督ではない?知ってる理由&アクアの呼び方を考察

『推しの子』五反田監督は頻繁に登場するキャラクターであり、アクアにとって演技や芸能界について教えてくれる重要な存在です。しかし、その独特な雰囲気から「実はアクアの父親=真犯人なのではないか?」という犯人説・疑念が浮上しています。

この記事では、五反田監督がアクアの父親=真犯人である可能性についての疑わしい点を掘り下げ、さらに彼がアクアの母親である星野アイとの関係を知っているのかどうかについても考察、まとめていきます。

 

推しの子|アクア&ルビーの父親は五反田監督?

現時点では、五反田監督がアクアやルビーの父親である可能性は非常に低いとされています。しかし、物語の序盤では五反田監督が怪しいとされる理由がいくつかありました。ここでは、五反田監督が父親だと疑われた理由を考察してみたいと思います。

 

アクアへの過度な肩入れ

五反田監督はアクアに対して非常に肩入れしているように見えます。一般的な大人であれば、幼児の声に耳を傾けることもなく、仕事に巻き込むことはないでしょう。しかし、五反田監督はアクアの礼儀正しい言葉遣いに感心し、自身が監修する映画に出演させることにしました。この行動が、アクアへのひいきが過ぎるのではないかと疑われる要因となったのです。 ただし、五反田監督の行動は単に映画監督としてアクアの才能を評価した結果であり、アクアが自身の子供であるからという理由ではないと考えられます。

 

芸能界への詳しい知識と広い人脈

五反田監督は小規模ながらも実力のある映画監督で、映画賞にノミネートされた経験もあります。そのため、芸能界の事情に詳しく、多くの人脈を持っていると考えられます。星野アイに関する情報も専門家の視点で分析していたため、星野アイと接触する機会があった可能性もあります。このため、五反田監督がアクアの父親であると疑われるのも無理はありません。

 

枕営業の可能性

優れた映画監督である五反田監督が、出演を希望する女優から枕営業を受ける可能性も考えられます。

現実の芸能界では枕営業があるかどうかは不明ですが、漫画の世界ではそのような設定もあり得ます。星野アイが五反田監督に言い寄った可能性も否定できません。ただし、五反田監督はクリエイターとしての誠実な姿勢が強く、枕営業で演者を決めるような行動はしないと考えられるかもしれません。

 

真犯人が五反田監督説&父親ではない理由を考察

ストーリーの序盤では五反田監督がアクアの父親ではないかとの憶測がありましたが、物語が進むにつれてその可能性が低いことが明らかになってきました。

以下に、五反田監督がアクアやルビーの父親ではないと考えられる理由を説明します。

 

星野アイについての説明が他人のよう

五反田監督が初めてアクアと出会った時、アクアは星野アイが出演している映画に関して話していました。五反田監督は、アクアに対して星野アイについて「顔は抜群に良い、運が良ければ生き残るだろう」と評しました。この発言から、五反田監督がアイとの関係が薄いことがわかります。もし五反田監督がアイの父親であれば、こんな風に他人のように評することは考えにくいでしょう。

 

40代半ばで結婚もせず実家暮らし

五反田監督は単行本第2巻第13話で40代半ばで独身、実家暮らしであることが明らかにされました。カリスマ性のある人物ではありますが、プライベートの欠点が見えることで逆に好感を持たれることもあります。40代半ばでの実家暮らしという状況から、女性との関係を積極的に築くことがなかった可能性が示唆されます。このことから、五反田監督がアクアの父親である可能性は低いと考えられます。

 

アクアとの頻繁な接触

五反田監督が父親でないと確信できる最も大きな理由は、アクアとの接触回数が多いことです。アクアはアイに近しい人物のDNA鑑定を行っており、五反田監督も例外ではないと考えられます。物語の中で直接的な描写はありませんが、アクアが徹底的に調査を行っているため、五反田監督が父親である可能性はほぼゼロと言えるでしょう。

 

五反田監督はアクアがアイの息子だと知ってる?

五反田監督がアクアが星野アイの息子であることに気づいているかどうかについて、考察してみましょう。個人的には、五反田監督がアクアの正体に気づいている可能性が高いと思います。

以下の理由から、その可能性について詳しく見ていきます。

 

「星野」という苗字の共通性

五反田監督がアクアやルビーの苗字が「星野」であることに気づいていないとは考えにくいです。アクアとルビーは星野アイに似た容姿を持っており、これに気づかないのはかなり鈍感だと思われます。芸能界の事情に詳しい五反田監督が、これらのヒントから推測するのは自然なことです。

 

芸能界の裏側に詳しい五反田監督

五反田監督は芸能界の裏事情に精通しており、星野アイに子どもがいることを知っても驚かないでしょう。そのため、アクアとルビーの関係に対して特別な反応を示さないのは、むしろ業界の一部として受け入れている可能性があります。

 

初対面時の発言

初めて映画の撮影現場に訪れたアクアたちを見て、五反田監督が「マネージャーが子連れで現場にねぇ~」と発言しています。

この時点で、五反田監督がアクアとルビーの正体について何らかの気づきを持っていた可能性があります。 以上の点から、五反田監督はアクアが星野アイの息子であることを知っていると考えられますが、直接的にそのことを口にすることはないでしょう。

 

アクアの呼び方「ベイビー(早熟)」

先述のとおり、撮影現場で幼少時のアクアたちをみていた五反田監督。

そんな五反田が後にアクアと会話をした際に年齢の割に大人びていることから興味を持ち、以降アクアの呼び方が「早熟(ベイビー)」となった経緯も。

アイを知っていて、このベイビー発言は、やはりアイの子供であることを知っているのではと考察できます。

 

推しの子|アクアが五反田監督に弟子入りした理由

アクアが五反田監督に弟子入りした理由について考察してみましょう。アクアは芸能界に入り、星野アイの死の真相を解明しようとしていますが、自らの演技力に不安を感じており、スキルを向上させるために五反田監督に師事することに決めました。以下にその理由を詳しく見ていきます。

 

五反田監督以外に適任者がいなかった

アクアはまだ子どもであり、限られた人脈の中で役者としての指導を受けるのが難しい状況にありました。星野アイの死後、近くにいた斎藤社長も行方不明となり、アクアが信頼できる指導者を見つけるのは困難でした。このため、知識豊富で経験豊かな五反田監督に弟子入りするのは自然な選択だったと言えるでしょう。

 

五反田監督からの高い評価

五反田監督はアクアの演技に対して高い評価をしており、「すごい演技よりぴったりの演技ができる役者になれ」といった言葉でアクアの才能を認めていました。アクアが褒められることで得られる承認欲求を満たすとともに、監督の評価が信頼の根拠となり、弟子入りを決意したのかもしれません。

 

五反田監督を上手に扱える自信

アクアは前世で医者だった経験から、年長者に対しての接し方に長けていました。五反田監督がどのように接されるのを好むかを理解し、あえて大人としての礼儀を崩さずに接することで、良好な関係を築けると考えていたようです。アクアは五反田監督の好意を引き出すために、その接し方をうまく使っていたと考えられます。

 

まとめ考察

五反田監督はアクアの一番の理解者ともいえる存在です。

これらの根拠から、アクアをアイの子供であると知ってはいても、父親ではないとほぼ確定できるのではないでしょうか。

またアイやゴローの命を狙った真犯人でもないうえに、アクアの復讐計画を全面的に後押しするような人物でもないと考えられます。

アクアの早熟な点からずっと気にかけ、才能を見出してきた父親的存在、信頼関係がある2人ですので、父親・真犯人説は成立しないと考えられます。