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ダンダダン感動シーン&泣けるシーン感動回は?名シーン・久しぶりに泣いた場面まとめ

「ダンダダン」のエピソードには、読者・視聴者の心を揺さぶる感動的なシーンが数多く散りばめられています。それぞれのエピソードで見せる登場人物たちの深い感情表現は、多くのファンにとって涙なしには見られない瞬間となっていることでしょう。

このシリーズを通じて、私自身も毎回のように涙を流しながら読みました。久々に漫画で泣きました。そこで、特に心に残る感動シーンをまとめました。

 

 

「ダンダダン」感動シーン:アクロバティックさらさらの悲劇

「ダンダダン」の中で、特に心に残る感動エピソードとして、アクロバティックさらさら(通称:アクさら)の物語があります。3巻から登場。

この物語は、アクさらの壮絶な過去とその後の赦しに至る過程を描いています。

 

アクさらの壮絶な過去

アクさらの人間時代は、多くの困難に直面していました。彼女は女手一つで娘を育てながら、複数の仕事を掛け持ちしていたが、経済的な苦労は尽きませんでした。

それでも、娘のバレエの練習のためにドレスを買い与えるなど、娘と共にいる幸せな時間を大切にしていました。

 

トラジックな終焉と怪異への転生

ある日、借金取りによる襲撃で、アクさらは暴行を受け、大切な娘も連れ去られてしまいます。

絶望の中、雨の中を娘を追いかけるものの、ついには車に追いつくことができず、その場に倒れ込みます。悲しみに暮れながら、バレエのポーズで最期を遂げるシーンは、多くの読者に深い感動を与えました。

 

異形としての新たな生

アクさらはその後、怪異としてこの世に留まります。彼女の心に残るのは、「私の子供」という未練だけでした。

その中で、新キャラクターのアイラに間違えて母親と呼ばれたことから、彼女との深い絆が形成されます。

 

愛と赦しの物語

アクさらはアイラとの関係を通じて、徐々に救済されていきます。特にアクさらがアイラに命を吹き返すために自らを犠牲にするシーンは、読者に大きな感動を提供しました。

アイラが彼女を抱きしめ、「お母さん」と呼ぶ瞬間は、アクさらにとっても、読者にとっても感動的な瞬間でした。

 

最後の再会と希望

物語の最後で、アイラが「忘れない、絶対」と言いながら、アクさらが穏やかな再会を願う言葉は、彼女の成仏を予感させる感動的な締めくくりとなりました。

アクさらと娘の幸せな再会を示唆するラストシーンは、彼女の苦難に対する最終的な解放を象徴しています。

 

 

「ダンダダン」感動シーン:邪視の物語

「ダンダダン」に登場する数多くの感動シーンの中でも、特に心を揺さぶるエピソードの一つが、邪視の物語です。初登場は6巻。

このエピソードは、怨念が強すぎて怪異化した存在、「邪視」の過去を描いています。

 

邪視の生い立ちと悲劇

物語は、大蛇信仰が根付く古い村が舞台です。この村では200年にわたり、火山の噴火を鎮めるために生贄を捧げるという恐ろしい風習が続いていました。

主人公の少年も、その生贄として選ばれ、幼いながらも獄中で孤独な日々を送ることになります。彼は、時折その隙間から村の子供たちが元気に遊ぶ姿をうらやましく眺めていました。

 

最期の瞬間とその後の展開

少年が生贄として山に括り付けられた際、「もっと遊びたかった」と言いながら、若すぎる人生を振り返りながら悲痛な最期を遂げます。

その後、物語は次の生贄となる少年に切り替わりますが、人間だった頃の邪視は非常に純粋で優しい性格だったことが描かれます。

 

邪視の優しさと悲劇の変貌

獄中で孤独に耐えながらも、村の子供たちの踊る姿に心を躍らせ、自らも踊ってみたり、他の生贄となった少年を助けようとしたりする場面は、彼の優しさを際立たせます。

しかし、他の生贄が同じ運命をたどるのを見て、彼の中の憎悪が増大し、異形の姿へと変貌していきます。

 

このエピソードは、無意味で理不尽な犠牲となった子供たちの運命に対する悲しみや怒りを描き出しており、ダンダダンの中でも特に感動的でありながら悲劇的な物語として描かれています。

 

 

「ダンダダン」感動シーン:バモラの物語

「ダンダダン」の中で最も心に残る感動エピソードの一つ、バモラの過去と彼女が経験した試練の物語です。10巻から登場します。

バモラはクルによる故郷の破壊から生き延び、孤児として苛烈な戦場で育ちました。

 

バモラとバンガの絆

バモラが拾った母親代わりのバンガ、そしてバンガと共に戦い抜いた初老の女性たちアジャやトメと共に、過酷な状況の中で生きる強さを身につけていきます。

バンガとの間には特別な絆が築かれ、「お母さん」と呼び慕うバモラに対してバンガも愛情深く接しますが、それを表に出すことは少なかったです。

 

絶望と決断の瞬間

彼女たちの生活はクルの侵攻によって再び脅かされ、生き残るための選択を迫られます。

集団自決の危機に瀕したとき、バンガは自らの手でバモラにとどめを刺す覚悟を決めますが、「この手は誰かを殺めるためではない」と自らを奮い立たせ、料理人としての夢を捨てずに一線を越えることを拒みました。

 

生き抜く希望

最終的にバモラを守るため、バンガは転送装置を使ってバモラを安全な場所へ送り出そうと決断します。

転送の瞬間、バンガはバモラに愛情を込めた最後の言葉を贈ります。「強い男を見つけて結婚しろ、子供を産んで幸せに暮らせ」という言葉は、シュメール人としての血を繋ぐことを願ってのものでした。

 

別れと愛の確認

転送が始まる間際、「かわいくて、かわいくて、しかたねぇんだよ」とバンガは涙を堪えながらバモラに語りかけます。

これまで強くあろうとしてきたバンガの母性が爆発し、感情があふれ出る瞬間です。

バモラへの最後の言葉「バモラ、愛してるぜ」とは、彼女への無限の愛と別れの寂しさが込められていました。

 

最後の悲しみと希望

このシーンでバモラとバンガは物理的には離れてしまいますが、心はずっと一緒であることを示しています。

互いに壁に手をつけて同じ態勢で泣き崩れる様子は、別れの痛みと共に、互いへの深い愛情を感じさせるものでした。

 

 

 

「ダンダダン」感動シーン:佐脇凛の過去と涙の瞬間

「ダンダダン」に登場する佐脇凛の背負った過去は、深い感動を呼ぶエピソードです。凛は幼少期から家庭の事情に翻弄され、自身の感情を抑えながら成長してきました。

ここでは、その悲劇的な背景と、感動的な解放の瞬間を紹介します。

 

凛の悲しい過去

凛はまだ小学生のときに父を亡くし、母一人子一人の家庭で育ちました。母は日々の生計を支えるために仕事に追われ、夜遅くまで帰宅しないことが多く、さらに祖母の介護も凛が担うことになります。

この状況で、凛は学校とは別の重い責任を一人で背負い続けてきました。

 

友達との間に生じた亀裂

学校では友人と楽しく過ごす凛でしたが、ある日、休日のオーディションに誘われながらも家庭の事情で参加できず、友人から「裏切り者」と非難されてしまいます。

その後、その友人が事故で亡くなり、凛はその死に自分が間接的に関与したと感じて深い罪悪感に苛まれます。

 

感動的な救済のシーン

この重い心の負担を抱えたまま成長した凛ですが、ある事件をきっかけに星子と出会い、自分の感情に正直になる瞬間が訪れます。

「あの時、どうすればよかったの」という自問に対して星子は、「お前が苦しむ必要はない」と慰め、凛がこれまで抱えていた無理解と孤独に寄り添う言葉をかけます。

 

星子からの言葉

星子は凛に対して、「家族や友達のために一生懸命だったのはわかるが、お前だけが苦しむのは間違っている」と励まし、凛はこれまでの抑圧された感情が解放される中で、大きな涙を流します。

星子の言葉は凛にとって、長年誰にも言われることのなかった、心の底からの救済でした。

 

このエピソードでは、星子の温かい支援が、凛の過去の重荷を少しでも軽くする一助となり、読者にも深い感動を与えるシーンとなりました。

母親の存在を通じて、家族愛の深さや重要性が描かれています。

 

 

 

「ダンダダン」感動シーン:頭間雲児(ズマ)とベガの絆

「ダンダダン」の中でも特に感動的なエピソードとして、頭間雲児(ズマ)とベガの物語が第3位にランクインしました。

この二人の関係は、互いに支え合い、成長していく様子が描かれ、多くのファンの心を打ちます。

 

ズマとベガの不可分な関係

ズマは多くの悲劇的な出来事に見舞われた過去を持ちます。

幼い頃に家族を次々と失い、その後は施設での生活やいじめに遭い、世界に対して強い憎悪を抱くようになりました。

その苦悩の日々から抜け出すことができず、やがて不良の道を歩むことになります。

 

警官との出会いと新たな生活

ズマの人生が大きく変わったのは、少年院を出所した後、彼を逮捕した警官との再会からです。

当初は互いにぎこちない関係でしたが、時間をかけて信頼関係を築いていきます。

この警官が、ズマにとって父親のような存在となり、彼の人生を正しい方向に導いたのです。

 

メルヘンカルタ戦での絆の深まり

ズマが致命傷を負った際、ベガが蘇生措置を施し、彼の生還を助けたシーンは特に印象的でした。

この出来事を通じて、ズマは自身の過去を乗り越え、心からの感謝と救済をベガに感じます。

また、ベガ自身も家族を失った過去を持ちながら、ズマとの関係を通じて再び希望を見出すことができました。

 

深い絆で結ばれた二人

ズマとベガは、お互いの存在が互いを救ったと言えるでしょう。共に過去の傷を癒し、新たな未来へと歩みを進める様子は、多くの読者に深い感動を与えました。